発達障害の診断を受けるべきか迷っている中学生のお子さんがいる場合、診断を受けるべきかどうかの基準は
- 学校や家や習い事など、生活で困っていることがある
- なぜか自分だけできないことがあって悩んでいる
- 不登校になっている
- いじめられている
- 素行に問題が出てきている
これら、生活の中で困りごとがある場合です。
と言われても、子供は小さいころからこんな感じで過ごしてきたし、困っているのか?努力すればどうにかなることなのか?、どちらなのかよく分からない、という場合が多いですよね。
我が家の子供は2人が発達検査を受けて、1人は診断が下り、もう1人ははっきりとは診断が出ていませんが、心の病気にかかってしまっていました。
病院に連れて行こうと思ったきっかけは、ほんとうにささいなことです。
「このくらいがんばればできるのではないだろうか?」
「このくらいで病院に行ってもいいのだろうか?」
そう思っていたのも事実です。
でも病院に行ったら思ったよりも深刻だったことがわかって
「とても困っていたと思います。今までとても頑張っていたと思います。」
そう言われて子供は泣いているし、私はびっくりしてしまいました。
それは、自分の小さいころとこの子たちはそっくりだったからです。
今は昔とは時代が違います。
周りの寛容さも人間関係のあり方も変わってきています。
学校の先生も昔のように厳しくなくなった一方で、子供を全力で守ってくれる存在でもなくなってきています。
こういった現代の子供たちの状況が見えにくい中で、自分と同じ苦労をしている子供達も自分が大丈夫だったから何とかなるだろう、そう思っているのはちょっと間違いだったのかもしれません。

発達障害の診断を受けるべきか迷っている中学生のお母さんお父さん
私は発達障害の診断を受けるべきか?という問いに対して、どう答えたらいいのか分かりません。
困っていたから病院に行った、そうしたら病院の先生が「血液検査をしますが、発達検査も受けてください。」そのようにおっしゃったからです。
うちの子はどちらかには小学校では優等生でした。
お友達と小さな喧嘩はするけど大きな問題にはなったことがないし、小学校の面談ではいい子ですって言われ続けてきていました。
ただランドセルの中に教科書を全部突っ込んでいっている、宿題は学校で済ませて帰る、プリントを出さない元気な男子、そんな子だっただけなんです。
それが中学校に入ってなんだか雲行きが怪しくなって、中学で起立性調節障害かなと思うような症状が出てきて、小児科に行っても治らない、どうにもできない待つしかない、そう言われても、このままでは高校を退学になってしまう。
そんなこんなで心療内科に行きました。
結構切羽詰まって行ったんです。
下の子は上の子が心療内科に行って発達の診断が下りて、本人もネガティブにとらえることはなく、むしろこれまでのことが理解できてすっきりしたみたいで、お薬も処方されて飲んでいるうちにとても元気になって学校を休まなくなりました。
先生曰く、「心が元気になれば学校に行けるようになるもんなんですよ。心と体はつながっているんです。」と。
周りの理解もですが、本人自身の理解が上がったことでいいことが多かったのだと思います。
ですからもし悩んでいるなら、一度、心療内科または児童精神科へ行かれてもいいかもしれません。
検査を受けると、何が得意で何が得意じゃないかがわかります。
仕事も何が向いていて何が向いていないのかもわかります。
どんなことに気を付ければミスがなくなるのか、うまく暮らしていけるようになるのか、効率のいい勉強の方法もわかります。
ですので、発達障害の診断を受けるというよりは、お子さんの能力を知るために検査を受ける、と思って受けてみてはいかがでしょうか?
発達だと思っても違った、ということはよくある話ですし、それも心療内科の先生は見抜いてくださいますので安心してください。
病院を選ぶときは、先生の持っている資格を見て、ちゃんと精神科の免許を持っている先生の所へ行ってくださいね。
内科の免許だけの先生がたまに老人の悩みを聞くだけのためにやっているような病院もあるそうです。
発達障害を診ることのできる病院を選んで、できれば周りの人に口コミを聞いて行ってください。
発達障害のグレーゾーンではないかと思われる中学生に診断は必要か?
生活には困っていない、だけどなくしものが多かったり忘れ物が多かったり。
この子はほんとに・・・と、ご両親が悩んでいるパターンもありますよね。
本人は楽しそう。
ただ、ちょっとした困りごとが多い。
この子、発達障害のグレーゾーンなんじゃないかしら・・・
その場合、とても悩みますよね。
診断が下りたら楽になるのか、それとも自分のことを障がい者扱いしてと怒ったりしないか、診断なんてしない方が良かったと思うのか。
心が決まらないうちは、まだ対処できているということなので診断は無理に受けなくてもいいのかもしれません。
でもお子さんが困っていたり、悩んでいたりする様子があるのなら、病院に行ってみてもいいのかもしれません。
発達障害の診断テストをネットで受けても意味がない
「発達障害 診断 テスト」と検索すると、選択肢があって選ぶようなテストがいくつか出てくると思います。
でも、それを受けたところで意味がありません。
私も何回も何回もやってみましたが、結局、ASDにもADHDにも当てはまるし、「周りの人との意思疎通がしずらい」〇か×か△か、って書いてあっても正直自分が周りの人に比べてどのくらい意思疎通ができてなくてできているのかなんて、分からなくないですか?
分かれば発達障害かもしれない・・・なんて悩んでないと思うんですよね。
それに実際子供が診断を受けて、この診断テストがいかに再現性のないものか、ということがわかります。
たしかに発達障害にはこんな特性がありますよ、というのはありますが、それは一般化されたものの話であって、人間ってやっぱり一人ずつ違うものなんですよね。
私たちが日本人、とまとめられていて、たしかにアメリカ人とは違うのはわかるけど、じゃあ日本人が全員一緒か?といえばそうではない、それと同じ感じです。
また外国人と日本人のハーフの子がいるのと同じで、発達障害にもハーフがあります。
いろんな要素が混ざり合っているんです。
ですので生活の中で困りごとがあるなら病院へ行ってみてはいかがでしょうか。
発達障害ではないかと思われる女子中学生の特徴
女の子の発達障害は見抜くのがとても難しいそうです。
うちの子は下の子が女の子なんですが、たしかに男の子みたいに活発ではありましたが、男子に比べるとそうでもないし、口が達者なのでなかなか困っていることに気が付きませんでした。
あきらかに発達の傾向がある子は幼稚園や小学校に上がる前の検診で発達検査をすすめられます。
もしそうではなかった場合、何事もなく普通に小学校に進学した場合は、もう素人にはわかりません。
女の子のほうがリストカットなどをしてしまう子が多いのもこれが原因だと言われています。
小学校4年生ごろからお友達同士のトラブルが絶えない、学校に行きたがらない、おなかが痛い頭が痛いなどの不調が増える、このような様子が見られて、小児科に行ってもこれといった原因が分からない場合は、発達障害を疑って心療内科に行ってもいいかと思います。
発達障害の中学生 診断方法は?
中学生の発達障害はWISCという検査を受けます。
WISCーⅣなのかWISCーⅤなのかは病院によります。
私たちは市の運営している発達支援センターというところに行って検査をしてもらいました。(病院の先生の指示で行きました)
16歳までは子供用のテストで診断できるらしく、17歳からは大人用のテストになるそうです。
IQを含めたいろいろな項目での数値を出してもらえます。
また検査をしている中での様子や受け答えから、こんな様子が見られますと言った状況も含めて、総合的な結果を教えてくれます。
発達障害かどうかを診断するのは心療内科または精神科のお医者さんです。
ですから心理士さんに検査をしてもらって、その検査結果をもってまた病院へ行きました。
そしてどんなお薬を飲むのか、どんな対策が必要なのか、また学校へ合理的配慮(その子にあったサポート)をお願いした方がいいのかどうなのかというこれからについての方針を伝えてもらいました。
そしてそのうえで、うまく進んでいるか、困りごとは減ってきているか?を先生が確認してくださって、生活が安定してきたら、本人が困らないまでになったら、お薬のみの処方となり診察は必要な時にまた来てね、となります。
ですので今はお薬をもらいに行くときに診察もしてもらいますが、「問題ありません、普通に過ごせています」、というと、先生も笑って「じゃあ中間テストがんばってね」、という感じで終わっています。
発達障害と診断された中学生はどうする?どうなる?
発達障害と診断されたからと言って、それを必ず周りに公表しないといけないわけではありません。
でも診断が下りた、ということは何か生活で困っていることがあったのではないでしょうか?
病院の先生に、学校に合理的配慮をお願いした方がいいと言われたら、拒否したい気持ちは分かりますが、お願いした方がお子さんのためにもなりますし、不登校を防ぐこともできるでしょう。
また不登校になってしまったお子さんも、復学した際にまた不登校にならないよう、再発を防ぐこともできるでしょう。
発達障害と診断されたからと言ってみんなが障碍者手帳をもらって障がい者という枠に入る、というわけでもありません。
ご両親は悩まれる方も多いかもしれませんが、診断の下りた本人はホッとしていることも多いようです。
これまで悩んでいたことが明らかになるからかもしれません。
もし生活で困りごとがあるのなら、お母さんお父さんも困っていたことがお子さんも同じように困っているように見えるなら、ぜひ一度、病院へ行ってみてくださいね。

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